昨晩のこと。
小さい学生さんは、綿毛布もなにもかけず、でも手だけはおなかにキチンと乗せて熟睡していた。

「おなかがやっぱり寒いのかな」
と助手は思って、脇に転がっていたタオルケットをかけ、さらに綿毛布を足にかけようとしたら、小さい学生さんは


「ナンダコリャーーー!」


と小さい声(でもきっと夢の中では大声)でつぶやいた。


ナンだって君、タオルケットかけないと大事なぽんぽんが冷えるですよ。


数時間後、助手も眠りに就いた。が、あまりの寝苦しさで子供の頃以来のたいへんな悪夢を見てしまい、ドキドキして起きる。
アレですよ、作風で言えば楳図かずお日野日出志のエッセンスをミックスしたような。ブルブル。

時計を見たら、3時59分だった。

小さい学生さんを見ると、タオルケットはあさっての方に、そして大きくバンザイしながら寝ていた。
バンザイによりはみ出たぽんぽんが、一層の危険にさらされている。

そっとタオルケットを体にかける。
さすがに今度は何も言わない。

悪夢の主原因と思われる、中途半端に開けた窓を閉めて強風の奏でる不気味な音を遮る。
(ヒィイイイ〜とかビヨォオゴゴゴゴとか)


アー朝は6時半過ぎには起きないとなあ。
そして助手もようやく眠りに就いた。